「火器から花器へ」
日時:2005年1月8日〜同月12日
場所:LAPIN ET HALOT (神宮前) B1F







早稲田大学の学生の企画・プロデュースで行われた展覧会

初めは 学生たちが「地雷に花をいけて欲しいのです」と現れて、面食らった。
話を良く聞いて趣旨には賛同したが、華道としてのスタンスを説明させてもらった。
花は見てくれるひとに安易に手を差伸べたりしない。ただひたすらに、生きることに真っ直ぐなだけである。
だから私も「良い作品を作ることに専念するので実際に地雷を使うかどうかはまかせて欲しい」と打ち合わせて参加した。
結局、実際に使用したのは5作品中2作品。錆びついた地雷の塊を覆い隠して命が成長するイメージの作品。
枯れたカラタチを使用した棘の作品。あとは鉄の塊やステンレス線など地雷そのものを出さずに草木と対比させた。
正面の大作は、赤のカーネーションを使用したが、けっして血のイメージなどではない。
カーネーションは初めからいけておいたのは1/3位であとは来場者ひとりひとりにちいさな器にいけてもらい、
それをB1Fの展示フロアに行って作品の好きなところに沈めてもらう。
たくさんの人の手で作品が完成していく、どこまで花が入るかは私自身にもわからないというもので、この展覧会はいろいろと
考えさせられた。